船橋で新年初の牝馬ダートグレード「クイーン賞」開催!  2025年の競馬がスタートして早1ヶ月が過ぎ、春の蹄音が徐々に大きくなり始める季節。2月の南関東競馬ではダートグレード2レースを含め、春の大一番やクラシックにつながる重要なレースが組まれている。  まずは5日(水)、川崎記念の前哨戦となる「第61回報知オールスターカップ(SⅢ)」が川崎競馬場でゲートイン。  昨年、このレースをステップに川崎記念優勝の快挙を遂げたライトウォーリア(牡8・川崎)が、今年も吉原騎手とのコンビで参戦予定。24年NAR年度代表馬の今年初戦に大きな注目が集まる。  また、昨年の王冠賞馬プラセボ(セン4・船橋)が1月4日のトライアルに勝利。中距離での安定感は抜群で、ここで一気に世代交代を目論む。  11日(祝火)は、船橋競馬場で「第71回クイーン賞(JpnⅢ)」。全日本的なダート体系の整備に伴って昨年から2月の施行となり、新年最初の牝馬ダートグレードとして位置づけられた。ハンデ戦だが、JRAにダートの牝馬限定重賞がないため、酷量覚悟で中央の実力馬たちが参戦。昨年も、トップハンデの56・5キロを背負ったアーテルアストレアとテリオスベルのワンツーで決着した。  今年は、無敗のダート女王オーサムリザルト(牝5・JRA)が参戦予定。昨年はエンプレス杯、ブリーダーズゴールドカップとダートグレードを連勝し、ブリーダーズカップディスタフで世界制覇を目指して渡米したが無念の出走取消。仕切り直しの一戦となるが、ビッグネームの出走はレースを大いに盛り上げてくれることだろう。  ライオットガール(牝5・JRA)は、一昨年のこのレースの覇者。JBCレディスクラシック4着後はここに照準を合わせて調整しており、万全の態勢で4つめの重賞タイトルを狙う。  対する地方勢は、24年のNAR4歳以上最優秀牝馬に選出されたキャリックアリード(牝6・大井)に期待。昨年、このレースで3着したあとも安定した走りをつづけており、悲願のダートグレードタイトル奪取へ挑む。  また、JBCレディスクラシックで地方最先着(5着)を果たしたドライゼ(牝6・大井)も、ダートグレードで戦える力をつけてきて楽しみな存在だ。  その翌週からは、3歳馬が主役。19日(水)には、大井競馬場で3歳ダート三冠の登竜門「第7回雲取賞(JpnⅢ)」が行われる。昨年からJRAに門戸を開放し、2着アマンテビアンコがのちに羽田盃を制覇。3着だったサントノーレは次走の京浜盃を7馬身差で圧勝し、24年のNAR3歳最優秀牡馬に輝いた。羽田盃と同じ舞台であるとともに、ローテーション的にゆとりを持てる点からも注目される前哨戦となるが、JRAの3歳勢はサウジダービー~UAEダービーを目指す馬や、23日のヒヤシンスSに向かう馬もいて手薄になる可能性もある。  そこで大きな注目を集めそうなのが、昨年のハイセイコー記念を圧勝した地元馬スマイルマンボ(牡3・大井)。12年のTCK女王盃を制するなど南関東で活躍したハルサンサンの仔ということもあり、ファンの夢は膨らむ。大舞台へ向け、好発進を決めたいところだ。  その他、JBC2歳優駿を制して24年の2歳最優秀牡馬に輝いたソルジャーフィルド(牡3・北海道)、同4着のカセノタイガー(牡3・大井)など、今年は地方3歳勢の層が厚い。  翌週24日(振月)には、浦和競馬場で桜花賞トライアル「第17回ユングフラウ賞(SⅡ)」が開催。  昨年のローレル賞を無敗で制したウィルシャイン(牝3・船橋)が、東京2歳優駿牝馬5着からの巻き返しを期して出走。浦和コースは初となるが、左回りでは一度も負けていないだけに改めて期待したい。  また昨年、エーデルワイス賞2着、東京2歳優駿牝馬3着と高いレベルで好走をつづけたエイシンマジョリカ(牝3・浦和)が、3歳を迎えて浦和へ移籍。新天地で、グランダム・ジャパン2歳女王の走りを披露する。